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夫婦岩(高水神社奥の院)
登山・取材 2012年6月
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(登山情報)
2012年6月現在。
道中、笹や草木が多少茂っている所もあります。
特に山頂近くになるとハゼの木(ウルシ)が膝くらいの高さであちこち見られました。
茅(かや)や野イバラも生えています。できるだけ肌を露出しない服装での登山をおすすめします。
私は長スボンに長袖ジャケットを着て、手袋(軍手)装備で登山しました。冬季がいいと思います。
また獣(イノシシ)などがミミズをほでくった跡は見られませんでした。猿にも出会いませんでした。
夏期はスズメバチ対策に10メートル噴射の強烈なスズメバチスプレーの持参をおすすめします。
暴漢対策にもいいですし。^^。スーパーで売っています。
夫婦岩は高水(たかみず)神社の奥の院ですが三光寺から登山するのが一般的です。
三光寺への道案内は高水神社のページを参照してください。こちらです。
入り口の道が少し狭いですが、駐車場まで見渡せるので大丈夫です。
駐車場はごらんの通り、平日ならガラ空きです。お寺にひとこと登山を伝えておくといいと思います。
平成18年におまいりした時に頂いた御朱印です。
登山口は三光寺境内の奥にあります。
三光寺境内の奥に不動の滝という修行場がありまして、そこが登山口だと思えばいいです。
写真では滝の高度感が出せませんでしたが、高さ約数メートルの自然の沢水の滝です。
この夏はここで滝に打たれて修行してみるのもいいかもしれませんね。
こんな感じの道を登って行きます。
滑りやすいので登山靴は必需品です。
先ほどの不動の滝はほとんど岩盤の上を流れ下っています。ミネラル豊富という感じです。
登山道はこの沢沿いに進んで行きます。沢渡りが何度かあります。
山の中腹辺りから沢を離れ、急傾斜路が多くなってきます。
この辺は木につかまりながら登って行くほどの急傾斜です。
山路を40分程度登って行くとロープが張ってあり、それにつかまりながら登って行きます。
写真は頂上直下の急傾斜路から夫婦岩を見上げて撮影したものです。
この辺りは相当な急傾斜地で、左に見えている木が垂直です。まるでロッククライミング状態でした。
登りに登って夫婦岩が見えた時は、インカ遺跡かアンコールワット遺跡でも見つけたような気分でした。
なんとなくエジプトのマスタバ・ピラミッドに似ているような、見る方向によっていろんな表情をしています。
写真のシダ植物がこの遺跡の歴史を解明するうえで大事な意味を持っています。
私はあまり植物に詳しくないんですが、このシダは「金山草(かなやま草)」だと思います。
かなやま草は金気(かなけ)を含んでいる土に生える変わった植物です。
私の日記(ブログ)にも書いたんですが、農業機械の部品取りエンジンを畑の脇に放っていましたところ、
数年程度で生えてきました。金属のサビが土中に染み込んだのを金山草の胞子が察知したのでしょう。
今でもそのままにしていますから夏になると葉が茂り、冬になると葉は枯れてしまいます。
そうした訳で、金山草の生えている土や岩は金気を含んでいることになります。
鉱物の眠っている山を探す時には、この金山草を目印に探すのだそうです。
黄色丸印の木の高さが約1メートル半位です。
さて、太古の鉱山は今のように穴を掘る形式ではなく、地表から削り取っていく露天掘りの方法です。
鉱石を埋蔵している山の目星が付いたら、山の斜面から崩していって鉱石を表面採集する方法です。
穴を掘るよりもそのほうが安全ですし、明るいしガスも溜まりません。合理的ではあります。
そうした露天掘り作業を証明しているひとつの事例として、長登銅山にある古代の採掘跡があります。
その採掘跡を「瀧ノ下(たきの下)」といいます。それこそが山そのものを崩して鉱石を採集する古代露天掘りの名残りでしょう。
洞窟のほうを注目される傾向にありますが、洞窟は山肌を崩していく過程で露出した自然の鍾乳洞ではないかと私は思います。
私は以前、海岸に金づちとタガネを持って行きまして、海岸の岩を相手にどのくらい彫れるか試してみたことがあります。
いろんな岩でやってみましたが、手水鉢程度の穴を彫るのに何日もかかります。ましてや人が潜れる穴となると気が遠くなります。
槌とタガネで穴を掘ったんだというのが通説になっていますが、ぜひご自分で庭石相手にやってみられるといいです。
現地で見上げると、巨大な石の塔は異様な感じさえします。
では、どうやって岩山の山肌を崩していったのかと申しますと、火薬(ダイナマイト)の存在が浮上してきます。
まず火薬の種類については、木炭と硫黄それに硝石を混合させて作る黒色火薬だろうと推定されます。
黒色火薬は歴史的にも古いものを持っています。
山肌を火薬で崩すことを発破(はっぱ)をかけると言います。
その方法ですと鉱石以外の余分な廃土や廃石がたくさん出ます。
それを何処に捨てたかということについては、登山路を見ればおよそわかります。
ここの場合ですと山と山の谷を埋めて橋のように連結させている所があります。
頂上の直下辺りの登山路の地形をよく気をつけて見ながら通ってみますと、
道の両側が谷になっている所があります。あたかも橋のような感じです。
そこに捨てていると思います。この遺跡が出来た過程が見えてくるようです。
夫婦岩の周辺は今は谷になっていますが、本来はもっと広くて岩の加工もし易かったはずです。
そして、大側から崩して採取していって、夫婦岩の所で崩すのを止めたんだろうと思います。
こうした露天掘りは後で何年も経つと山と同化してわからなくなってしまいますから
夫婦岩という印(しるし)を残しておいたのだろうと思います。
だからここを指し示している神社は鉱山に関係した神社です。(一例・鮎原剣神社など)
またエジプトのピラミッドとも関係しているらしく、代田八幡宮の方位線を見ればわかります。
右の大岩が夫婦岩。右から2番めの木が人の背丈くらいです。
向こう側から草木をかき分けて登って来ました。
草木が茂るので今の時期(6月)が限界かな?ここの登山は冬がいいですね。
ヘビ(龍)がくねっているように見える川は島田川の中流域です。
規則正しくくねっているので、あたかも人が造ったようにさえ見えてきます。
北緯 34度03分15.9秒
東経 131度59分35.9秒
精度 +− 3m
手をそえている岩の上で計測しました。
岩のすぐ横で撮影すると、このくらいの大きさです。
頂上にある解説板です。
1.4メートル離れて直立しているとありますが、たぶん下の近接した部分を計ったのだろうと思います。
実際にはもっと離れていて、3〜4メートルは離れているようです。
鉱山の作業に従事する人々は奴隷や捕虜を使ったという説がありますが、
奴隷や捕虜を使いますと逃げ出さないように見張らなければなりません。
それに食料の心配までしてやらなくては仕事になりません。
そういう面倒なことはしません。
古代のほうが先進的で、古代には村人たちに報酬を出して農繁期のシーズンオフに起用します。
村人たちも良い収入になりますし、使うほうも要領を教えておけば食料の心配や見張りなどしなくていいです。
そうした事実を証明しているものとして「八人の賢者」という由来があります。
それが世界に出る頃には七人に減っているようですが・・・。
実にアートです。
夫側の胸の辺りです。
婦人側の胸の辺りです。
この松の木は格好は良いですが、早く伐ってしまわないと
松の根は特殊な樹液を出して岩を割りますので遺跡を保存する意味においては
伐るかまたは、別の場所に植え替えたほうがいいと思います。
この直線が凄いんです。後頭部の線です。
こちらは顔の部分、前部の線です。これも一直線の凄さ。
この一直線も少し見る位置を移動すると顔になっているんですから、
実に現代アートを超えています。古代に学べです。
夫側の後頭部にある石英脈です。
超高硬度金属であるタングステンはこうした石英(白い帯状の部分)の回りから採取します。
タングステン鉱石はミネラライトという特殊な光線(紫外線)を出すライトで検出しますが、
その光線を直接に裸眼で見ると目をやられますので保護メガネをかける必要があります。
この石像にはそれらが揃っています。もう一度全体像を載せてみます(下の写真)。
↓以下の写真は提供してもらった写真ですが、タングステン鉱石の参考に掲載しておきます。
写真を提供してくださったYさまありがとうございます。
白い帯状の部分が石英脈です。
タングステン鉱石は石英脈に付帯します。
ここにミネラライトで紫外線をあてますと下の写真のようになります。
黒い帯が石英です。青白く光輝いている部分がタングステン鉱石です。
タングステン鉱石のことを日本名では灰重石(かいじゅうせき)といいますが、
まさに「かいじゅう(怪獣)」に見えまして、その名の由来まで見えてくるようです。
↓もう一度別の写真を見てみましょう。
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稜線の向こう側には世界トップの高品位を誇っていた喜和田タングステン鉱山(古名・二鹿鉱山)があります。
そうしたことを見るにつけ、古代の鉱物学は我々が想像する以上に優れていたのではないかと思わずにはおれません。
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