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荒木神社
画面中央のグラウンドは熊毛南高等学校。 その向こうの平野が唐戸水道跡。
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この双胴船の船形石は神社創建と同時代に奉納された物だと思われる。とにかく古い物。
この石が船の埋納地点を知らす石だという事は、遠い昔に忘れ去られてしまったのだろう(ページ末尾に記す)。
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荒木神社縁記 (玖珂郡志より)
そもこの太神をいつき祭り奉るは、荒木隼人助光家、大内義弘の家臣として、〜〜〜(途中略す)〜〜〜、大已貴命は、元禄十二年七月廿五日、玖珂島へ勧請あり。少彦名命は、常世の国へ行かよひ給ひて、素尊のみ御鎮座也。慶長・元和の頃までは大社にして、中昔までは神幸ありけるよし。今に桜馬場とてあり。神徳のおほへる事は、荒木の笠松にひとしく、三神の感応、三本松にいちじるしく、動ぎなきためしは立岩の如く、栄へ久しき事は、夫婦岩とはなれず。千代万代と、亀石の神のちかひぞたのもしき。
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竪ヶ浜 玖珂島大明神 由来
祭神 大已貴命 塩土神
当社は元禄十二年七月廿五日、荒木村より勧請して塩浜の守護神とす。
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海浜が遠ざかるにつれ、塩の神も勧請して沖に移動しているのがわかります。
その事を思うと、荒木神社は唐戸水道を知っている(見ている)極めて古い神社です。
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荒木神社 方位分析
拝礼方向・・・蓮台寺山の山跡涅槃像の頭部をかすめる ⇒ 柳井市余田で唐戸水道を横切る ⇒ 堀 ⇒ 大倉 ⇒ 柳井市伊陸 こんこん神社 ⇒ 岩国市 白崎八幡宮 ⇒ 広島県厳島 多々良潟 ⇒ 島根県八雲村 ⇒ 美保関町 ⇒ 日本海
社殿前面方向・・・田布施町別府 城山(高峰峠) ⇒ 梶取岬 ⇒ 牛島(うしま) ⇒ 大分県別府高崎山 ⇒ 国見岳 ⇒ 笠沙(鹿児島県高崎鼻) ⇒ 石垣島付近
拝礼右方向・・・平生町宇佐木 沼八幡宮の北約200メートル地点 ⇒ 大野北 ⇒ 杵崎山頂上 ⇒ 柳井市伊保庄 烏島の口先をかすめる ⇒ 周防大島日見 浜 ⇒ 防予諸島 大水無瀬島付近 ⇒ 愛媛県双海町 ⇒ 高知県土佐湾 甲崎付近 ⇒ 太平洋
拝礼左方向・・・唐戸水道 塩坪 ⇒ 田布施町 長合石仏群 ⇒ 三輪(美和) ⇒ 三井 ⇒ 山口市の北側 ⇒ 秋吉台 ⇒ 油谷湾 ⇒ 日本海
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この方位線のなかに仁徳天皇の双胴船「加良怒・からと」が埋納されている地点がありますが、家屋下のため、割愛させていただきました。地下約15〜20メートル付近に埋めてあると推察されます。それは井戸掘り作業で確認されました。エジプトと同じです。こちらの船は豊富な地下水によって守られています。現地の地主さんは発掘に協力を惜しまない、とのことです。ボーリングで上がった木屑は、乾燥するとパン屑のようにボロボロになりましたから、もし発掘出土した時には、水族館形式で水中保存するのが最良だろうと思います。船か又は、ただの巨木か掘ってみて初めてわかります。いつの日にか出土することを祈ります。
ちなみに埋納地点には、剣を立てたと語られるほどの高い神殿があったようです。オリオンは、その剣の矛先にあぐらをかきます。
双胴船とする根拠は、石城山神護寺の古記録にありまして、それには「竜頭鷁首(りゅうとうげきす)」という一節があります。漢文に慣れた方でないとわからないと思いますので解説しておきます。
竜頭鷁首
「鷁(げき)」とは、水鳥の一種で鷺に似て大きく、羽は蒼白色、風波に耐えてよく飛ぶので、水難よけのため船首に彫りつける。一説に船は二隻で一対をなし、一隻は竜を、一隻は鷁を彫刻してあるという。よって、竜頭鷁首とは双胴船のことである。
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